JEITAテープストレージ専門委員会コラム
「テープドライブの転送速度」

「遅いんでしょ?」、展示会などでお客様からテープドライブについて頂くコメントのひとつです。このようなイメージをテープドライブに持たれている方はまだいらっしゃるようです。

大容量データのバックアップ、アーカイブにテープドライブを導入するメリットは「低コスト」、「長期保存の信頼性」の他にも、「高速」であることは意外と知られていません。

テープドライブやハードディスクドライブ(HDD)などのストレージ装置の速度は、アクセス速度と転送速度の2種類に分けられます。テープドライブが「遅い」といわれるのは前者のアクセス速度から受ける印象が強いのでしょう。確かに、最新のテープドライブでもデータの頭出しにHDDよりも時間がかかるのは事実であり、少量のデータにランダムアクセスすることはHDDと比べて分が悪いです。一方、2017年末に発表されたLTO-8テープドライブやエンタープライズ向けのテープドライブの転送速度は300MB/Sec(1秒当たり300メガバイト)を超えています(非圧縮時)。この数値は毎分15000回転するHDDの最外周転送速度と同等、あるいはそれ以上なのです。

大容量データをバックアップ、アーカイブ、リストアする際、誤解を恐れずに言うなら、テープドライブはデータを読み始める、書き始めるまでの時間はかかるけれども、データを読み終わる、書き終わる時間は早いのです。例えば、自家用車と飛行機で東京からヨーイドンで出発して大阪に出かけることを想像してみてください。自家用車は飛行機に比べてすぐに乗れますが(アクセスが速い)、目的地に到着するのが早いのは飛行機ではないでしょうか。“適材適所”でデータを保存するなら、大容量データには「高速」なテープドライブがメリットをもたらすのです。

最後になりますが、テープドライブを使っているけれど、転送速度のパフォーマンスがスペックの表記通りに出なくて困っている方は、パフォーマンス測定の注意点について説明したこちらの記事もご参考にされてはいかがでしょうか。

http://www.jdsf.gr.jp/backup/JEITA/2017/jeita03.html

テープドライブの転送速度について、少しでもご理解を深めていただければ幸いです。

一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) テープストレージ専門委員会

本内容にてご質問などございましたら、JDSF事務局経由でお願いいたします。

 

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